痔になって手術をした エピソード4

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術後4〜5日目

この頃から、痛みがかなり落ち着いてくる。
ボルタレンを飲む回数も徐々に減り、痛みの存在感もややフェードアウト。

出血は相変わらずあるが、夜もよく眠れるようになり、昼寝を挟みつつ、のんびり療養生活。
スマホでゲームをしながら、ほぼ一日が終わる。これはこれで悪くない。

排便に関しても、「もうシャワーで流せばいいや」と割り切れるようになり、
多少傷が汚れても気にならなくなる。慣れとは恐ろしい。

……と、そうした頃から、気になり始めたのが頭痛

3日目くらいからうっすら感じてはいたが、
これはどうやら「脊椎麻酔後の頭痛」というやつ。

術後2日目まで何ともなかったので、すっかり油断していた。

患者さんで経験したケースも見てきたが、自分がなるとやっぱり結構つらい。
しかも、鎮痛剤があまり効かないというオマケつき。

ときどきフラフラするような感覚があり、ベッドに横になって休む時間が増える。

この日の痛み指数:50〜60
(内訳:肛門<頭)


術後6日目〜退院

ようやく頭痛も少し落ち着き、
そして、いよいよ──明日は退院

荷物の整理を始める。
ナプキンもちょうど使い切り、タイミングは完璧。
(※退院後すぐにまた買いに行く羽目になるけれど)


退院当日

退院の手続きは、入院と同じく朝が早い。
8時に診察と最終チェックを受け、次回の外来日を決定。

その後、部屋で退院処方を受け取り、荷物をまとめて清算へ。

私は個室だったため、個室料金:約16万円
それに加えて、保険診療分が約10万円

「保険って、すごいな……」としみじみ。
大部屋なら1週間で10万円くらい?
10割負担でも30万円程度。そりゃ赤字の病院も出るわけだ。

そんなことを考えつつ、タクシーで帰宅。


退院後〜1週間

ナプキンの交換頻度はぐっと減り、6時間に一度くらいに。

痛みもさらに和らぎ、
なにもしていなければまったく痛くない

トイレで触ったときやシャワーで洗うときに、
「ちょっとヒリッとする」程度の軽い痛みが残るくらい。

この頃の痛み指数:20

傷はまだあるが、見た目はきれいで、
「これはちゃんと治るな」という安心感が出てくる。


補足:ナプキンとお通じ対策の話

ナプキンは羽なしタイプがオススメ。
特に男性はナプキンの使用経験がない人が多いと思うが、
羽つきはお尻周りで干渉して少し邪魔になる。

私は、羽なしの薄型タイプをこまめに交換するスタイルに落ち着いた。

装着方法としては、テープで下着に貼るのではなく、
お尻に直接挟み込む感じで使うと安定感があり、交換もしやすい。

そしてもうひとつ、入院中に病院で出された
「イサゴール」という粉末の食品がとても良かった。

水に溶かすとゼリー状になる特定保健用食品で、お通じが良くなる。
私は空腹時にちょこちょこ飲んでいたのだが、
腹の中で膨れるので、ダイエット食品としてもいけそうな感じ。

ちなみに今も気に入って飲んでいる。味もわりと好き。
……が、母に飲ませたところ、「まずい」と一刀両断された。


退院後 約2か月

痛みは完全になくなる。
トイレもシャワーも、違和感ゼロ。

外痔核の傷はすでにふさがり、
痔ろうの部分も、ペットボトルのキャップくらいの開きを残すのみ。


退院後 約4か月

痔ろうの部分も完全に閉じる。
診察も終了し、通院生活もここでフィナーレ。


術後1年の現在

傷はまったく問題なし。脱肛も改善。
なぜか便秘もかなり良くなった。

ただ、少しだけ気になる点もある。

  • 排便時、肛門が狭くなったような感覚があり、便がやや細く出る
  • 肛門の締まりも、少しゆるくなった気がする。 以前は「便意を10分我慢」できたが、今は「5分くらい」。
  • たまにうっかりおならが出てしまうことも。

とはいえ、以前のようにしょっちゅう脱肛を手で押し込んで耐えたり、
外出中にトイレが見つからず焦ったりしていた頃に比べれば──

今は圧倒的に快適である。

「これは成功と言えるのではないか」と、心からそう思っている。

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